学校で教えてくれない英語

通じない日本式英語から脱出して自然な英語が話せる様になりたい人の為のブログ。


 

レモンを売らない車のディーラー

運転中にラジオから、Toyota of Orangeのコマーシャルが聞こえて来ました。コマーシャルの最後で、「Toyota of Orange. Where you won’t get a lemon.」と言っていました。Orangeは果物のオレンジではなく、ディズニーランドがあるアナハイム市の近くのオレンジ市のことで、Toyota of Orangeは、そのオレンジ市にあるトヨタのディーラー名です。

このコマーシャルは時々聞くのですが、聞く度に懐かしくなります。私がロサンゼルスに来て3-4ヶ月の頃、車で走っていたら、前の車のナンバープレート・ホルダーに、この言葉が書いてありました。その時既に、Orangeが市の名前なのは知っていたので、Toyota of Orangeがディーラー名なのも分かりましたが、「Where you won’t get a lemon.」の部分が理解できませんでした。

勿論意味は分かります。「Orange」と「lemon」を引っかけた、ジョークのつもりなのも分かりました。でも、そもそも車のディーラーでレモンを売っているはずがないのに、単にOrangeだからlemonを持って来ても、面白くも何ともないジョークですよね。オレンジという名前のコーヒーショップで、「レモネードはないよ」というジョークなら分かりますが。

アメリカ人はユーモアのセンスがあって、気の利いたジョークが、コマーシャルや宣伝文句に使われていることも多いですが、これはどう考えても失敗の、ださいジョークだと思いました。でも、こんなつまらないジョークをナンバープレート・ホルダーに書いてしまって、ディーラーの社員が、誰も何も言わないのかが不思議でした。余程のワンマン社長で、社長が気に入ったキャッチフレーズなのかなとか、色々想像しました。そこでこの言葉が頭の片隅に残って、スーパーでレモンを見ると思い出したりしていました。

それから数か月後、テレビのニュースを見ていたら、「カリフォルニア州議会が、lemon law(レモン法)を可決した」と言っていました。レモンに関して、一体どんな法律を作る必要があるのか、議会はよっぽど暇なのだろうと思って見ていると、車のディーラーの前からのレポーターの中継に切り替わり、一般人のインタビューが始まると、その人が、「買ってすぐの車に欠陥があったのに、返品や取り替えをしてもらえなくて・・・・」という内容の話をし始めました。

その瞬間、私の頭の中で、電球がパッと点りました。そのまま注意してニュースを聞いていると、「lemon car」という言葉が出てきました。そして、詳しい内容は忘れましたが、機能しない商品を販売した場合は、業者に返金又は交換を義務付ける法律が、可決されたという様なことを言っていました。

lemonには、欠陥品、不良品という意味があったのです。Toyota of Orangeの宣伝文句は、「オレンジ(市名=>果物)だからレモン(果物⇒欠陥品)は売っていないよ」という、気の利いたジョークででした。宣伝文句がださかったのではなく、私が無知だったのです。


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通じない和製英語#8 テロップ

夕方のニュースで、「日本の岩手で地震があって、津波注意報がでています。」と言っていたので、ツイターで「津波」を検索してみたところ、「NHKではニュースをやっているのに、民放ではテロップも流さない。」という内容のツイートがありました。それで気になったのが、「テロップ」という言葉です。

音からだと英語の様ですが、アメリカで、こういう言葉を聞いたことがありません。調べてみた所、Wikipediaに記事があり、下の説明がありました。

The term "telop" is used in Japan to indicate text superimposed on a screen, such as captions, subtitles, or scrolling tickers. The name is derived from "Television Opaque Projector". A telop was a television opaque projecting device used to broadcast images directly without the use of a camera.

和訳:『「テロップ」という言葉は、日本で、captions, subtitles, scrolling tickersの様な、スクリーン映される文字のことを言うのに使われます。この名前は、Television Opaque Projectorから考え出されました。テロップは、カメラを使わないで、直接画像を放送するのに使われた、television opaque projectingという装置でした。』

television opaque projectingが何なのかは、興味もないので調べていません。調べたり、説明してもらっても、テレビ局で働いていた経験がない人には、分からないと思います。興味のある方は、ご自身でお調べ下さい。

さて、Wikipediaに「日本で」とあることからも、英語でないことが分かります。それなら英語では何と言うかと言うと、Wikipedia中にある通り、形式や内容によって、「caption」「 subtitle」「scrolling ticker」と言います。

日本語では「テロップ」で一括りにされているのに、英語では上記3つと、更にもう一つ「closed caption」の、計4つの言い方があります。

caption
内容、場面、場所、人名等を、画面を補足説明する字幕です。例えば、テレビドラマや映画で、場面が数年前の別の場所に、変わることがありますよね。その際に「ニューヨーク 3年前」という様な字幕が下に出ることがあります。ニュースなら、レポートしている場所の地名やレポーターの名前、インタビューに答えている人の名前と、その人がどういう人なのかの説明、例えば「山田太郎 目撃者」、「鈴木花子 被害者の姉」という字幕です。

subtitle
外国語映画のセリフの翻訳の字幕です。日本なら、外国映画の日本語訳字幕がこれに当たります。

scrolling ticker
CNNの様なニュース専門チャンネルや、ESPNの様なスポーツ専門チャンネルを見ていると、番組中に他のニュースや、スポーツチャンネルなら試合結果等が、画面の向かって右から左に移動しながら映る字幕が出てきます。そのことです。暫く見ていると、又同じニュースが映ります。

テレビの話をしている時に、この言葉を言われたら、殆どのアメリカ人は、何のことなのかは分かると思いますが、いきなりこのまま言われても、ピンと来ない人が多いし、テレビ局で働いている人でない限り、話す時にはこう言わないで、一番上のcapitonと言う人が殆どです。そこで、これを憶える必要はありません。別の言い方があるということだけを、頭の片隅に置いておけば良いと思います。

closed caption
耳が不自由な人のために、話していることを、全てそのまま表記した字幕です。音になっていない説明は、これには含まれません。アメリカのテレビ番組は、殆どこれが付いていて、テレビを操作して、出したり消したりすることができます。YouTubeのビデオの右下に「cc」とあるものがありますが、それはこの略です。それをクリックすると、言っていることの字幕が出てくることになっていますが、実際には、滅茶苦茶な字幕が出てくることも多いので要注意です。これも単にcapitonと言うことが殆どです。

ところで、日本語には「字幕」という言葉があるのに、どうしてわざわざ、どこの国に行っても通じない「テロップ」なんて言葉を使うのでしょうか。


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「と言った上で」「とは言うものの」

Having said that
That being said

事実や意見を言った後で、「と言った上で」「とは言うものの」と言って、それに反することを言う場合がありますよね。

例えば、「英会話は文法より発音が大事。文法が間違っていても殆ど通じるけれど、発音が間違っていたら、完璧な文法で話しても通じない。と言った上で、文法が分からなければ、進歩がないので、基本的な文法を憶えておくべき。」という場合です。「と言った上で」がないと、言っていることが矛盾してしまって、「一体どっちなんだ?」となってしまいます。

こういう時に便利な表現がこれです。日本人は通常「but」又は「however」を使ってると思います。アメリカ人でも、そういう人が大勢います。それでも構いませんが、日本語と同じで、単に「でも」と言うより、「と言った上で」「とは言うものの」と言った方が、聞き手に「ここまで言った事とは反対のことを、これから言うよ」という信号を出すので、聞き手が混乱し難いです。つまりコミュニケーションを、より潤滑にする表現です。

実はこの表現は、学校で教えてくれる英語の、分詞構文です。Having said that, you don’t need to memorize that.(と言った上で、そんなことを暗記する必要はありません。)たった3語の文なので理屈は考えないで、このまま憶えてしまえばいいです。

上と下は、意味は同じですが、ニュアンスが僅かに違います。「そう言った上で」の「そう」に当たる「that」が前に来ている、下の表現の方が、「that」の部分を多少強調しています。

両方憶えるのは大変、混乱するという方は、上だけ憶えておけばいいです。強調しなくても、言っていることは同じなので。又、Googleで両方の表現を検索した所、検索結果の件数が、上は7臆3千9百万件、下は4臆6千5百万件出てきました。上が下の約1.6倍です。私個人の印象でも、上の表現の方をよく聞きます。

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ネイティブらしい表現「no-brainer」

no-brainer

この表現はよく使われます。実は昼休みにラジオを聴いていたら、この表現が聞こえたので、記事にしようと思いつきました。

brainerは、brain(脳)+erです。なんとなく見当がつくと思います。「頭を使う必要もない程簡単な」、「言うまでもない」、「当たり前な」という意味です。「言うまでもないだろう」、「当たり前だろう」と言いたい時に、「It’s no-brainer.」と言えます。「言うまでもない」、「当たり前」な理由を言った後に、単に「No-brainer.」とだけ言ってもいいです。

又、「簡単な」という意味の単語easyをこれに、置き換えられます。但し、簡単なことでも、本来考える必要がないことは、これに置き換えられません。

例えば、「数学のテストがどうだった?」と訊かれて、「簡単だった」と答えるなら、「It was no-brainer.」と言えますが、音楽の授業で歌ったり、楽器を演奏したりするテストや、体育の授業で鉄棒や跳び箱等、運動能力のテストがあって、それが簡単だったと言いたい場合は、「It was easy.」と言わないとおかしいです。同じ音楽や体育のテストでも、「モーツアルトが作曲した曲の曲名を2つ書きなさい」とか、スポーツのルールに関する様なテストなら、「It was no-brainer.」と言えます。


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プロフィール
ロサンゼルス在住がもう直ぐ20年になります。職場も家庭も英語のみの生活で、独り言や夢も英語です。受験や資格取得のためでなく、ネイティブと会話ができるようになる、自然な英語表現をご紹介して行きます。
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