私は時々、朝起きると腰痛がする時があります。寝相が悪かったのが原因の様で、起きて5分もすれば何でもなくなりますが。この腰痛という時の「腰」は、身体の後ろ、背中とお尻の間、ウエストの後ろの部分を指します。
この部位の他にも、お尻の横、ウエストから脚の付け根の辺りのことも「腰」と呼びます。例えば「私は腰幅が広いから、スカートを選ぶのが大変」なんて人がいますよね。その場合の腰は、「腰痛」の場合の「腰」とは違う部位です。
さて、この「腰」を英語でなんと言うかと言うと、前者と後者では、言葉が違うのは、もう見当が付いていると思いますが、その通りです。
まずは前者の「腰痛」という場合の「腰」です。この「腰」は、前述した通り、背中とお尻の間ですが、英語では、背中(
back)とお尻(
buttocks, bottom)の間に何もありません。英語ネイティブは、
backの下が直ぐ
buttocks, bottomです。どこまでが
backかと言うと、
buttocks, bottomは日本語のお尻と同じ部分なので、日本語の背中と「腰」が
backです。そこで英語ネイティブは、腰痛にはならなくて、背中痛になります。
backは広い部分なので、具体的に腰の部分と言わないと分からない場合は、
lower backと言います。ちなみに、
upper backという言葉は、聞いたことがないです。
ここで「腰痛」の「痛」の方ですが、日本語では1つですが、英語だと
painと
spasmの2種類があります。
painは、慢性的な腰痛や、私の様に、時々朝起きると腰痛がすると言う場合、疲れたり、長時間立っていると腰痛がする等の、鈍痛を指します。腰痛に効く薬や、腰を暖める温湿布等のテレビ・コマーシャルでは、
painを使って、殆どが
back painと言っていますが、
lower back painと言っていることもあります。
spasmは、本来「痙攣」、「発作」という意味で、慢性的な鈍痛ではなく、ぎっくり腰や、腰の筋肉や靭帯を痛めた時の、鋭い痛みを指します。野球でバッターが空振りした後、腰を押さえてうずくまったり、バスケットボールで接触して倒れこんだ選手が、腰を押さえたまま立ち上がれないことがありますよね。こういう時に、解説者やアナウサーは
back spasmと言っていて、次の試合に欠場すると、欠場理由は
back spasmとなっています。この場合
lower back spasmと言うのを聞いたことがありません。
spasmが起こるのは、
lower backの部分だけだからだと思います。
次は後者の「腰幅が広い」と言う場合の「腰」です。これは
hipと言います。日本語のヒップはこれから来ていますが、日本人はヒップをお尻と勘違いしています。英語の
hipは、厳密に言うと「股関節」のことで、そこから股関節周辺の部分も
hipと言いますが、股関節と間違えられる可能性もあるので、
hip areaと言うこともあります。
ところで、アスリートが、股関節の軟骨が断裂する、怪我をすることがあります。又、野球選手がフェンスにぶつかったり、バスケットボール選手が床に倒れこんで、腰を強打して打撲を負うことがあります。こういう怪我をして欠場すると、欠場理由や、英語の記事には
hip injury(股関節の怪我)とか、
bruised hip(腰の打撲)と表記されます。
ところが日本人は、
hipをお尻と勘違いしているので、お尻の怪我だと間違える人が多いです。日本のヤフースポーツの記事で、時々「臀部の怪我」と表記されていることがありますが、これは十中八九誤訳です。
具体的に記憶にあるのは、メジャーリーグ、ヤンキースのAロッドことアレックス・ロドリゲスの怪我です。Aロッドは、2シーズン前に、股関節の怪我で欠場していたことがありますが、その際ヤフースポーツの記事では、「臀部の怪我」となっていました。これは明らかな誤訳です。ちなみに、股関節は元々血流が少なく、ステロイドをすると、更に少なくなって、関節部分が壊疽を起こしてしまうことがあるそうです。
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