現在アメリカでは、プロバスケットボールリーグNBAと、プロホッケーリーグNHLの、プレーオフ真っ最中です。プレーオフは、上位チームだけが進出するので、特に2回戦以降になると、試合終了間際まで僅差のことが多いですが、1試合ごとに戦術を調節するので、意外と大差になることもあります。大差で勝ったチームが、次の試合で大差で負けることも珍しくありません。そこで、試合の中継中や、テレビのニュースのスポーツコーナーで、「ボロ勝ち」「ボロ負け」という意味の言葉が、よく使われます。
blowout これは「ボロ」の部分だけなので、「勝ち」「負け」という言葉を、それぞれ後ろに付けて、
blowout win/victory (ボロ勝ち)、
blowout loss (ボロ負け)と言います。
この言葉を使うのは、野球なら7-8点差以上、バスケットボールなら15点差前後以上、フットボールなら20点前後以上、ホッケーなら4-5点差以上が目安です。
同じ「ボロ勝ち」「ボロ負け」でも、更に点差が大きい時に使う言葉があります。
beatdown これは、野球なら12-13点差以上、バスケットボールなら25点差前後以上、フットボールなら30点前後以上、ホッケーなら10点差以上が目安でしょうか。点差だけではなく、内容的にも一方的に押されていてる試合なら、これを下回っても使うこともあります。
上記以上の点差、又は点差は変わらなくても、内容的に圧倒的にやられた場合には、「虐殺」という意味の言葉を使うこともあります。
massacre これは、負けたチームの地元のメディアやファンが、自嘲的に使う事が殆どです。
上記3つの表現は、どれも口語です。テレビのニュースで言うことはあっても、新聞記事やスポーツメディアのサイト記事の場合は、殆ど使いません。日本語でも「ボロ勝ち」「ボロ負け」は口語で、新聞記事では「大勝」「大敗」が使われるのと同じです。文語の場合はこれです。特に見出しの場合、文字数が少ないので、使いやすというのもあると思います。
rout これは「大勝」という意味の名詞でも、「~~に大勝する」という動詞でもあります。
例:A routed B. (AがBに大勝した。)
さて、ロサンゼルスでは、
the Memorial Day Massacre (メモリアルデーの虐殺)として知られている試合があります。メモリアルデーは、5月の最終月曜日で祝日です。1985年のNBAファイナルで、ロサンゼルス・レイカーズが、宿敵ボストン・セルティックスと対戦した際のゲーム1が、メモリアルデーに、セルティックスの本拠地、ボストンガーデンで行われ、レイカーズが148-114の大差で敗戦した試合のことです。34点差なので、
blowout は勿論、
beatdown と呼ぶにも差が大き過ぎます。ちなみに、その後レイカーズは見事に返り咲いて、ゲーム6に同じボストンガーデンで111-100で勝利を収め、4勝2敗で優勝しました。
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